Page 117 - 介護の特定技能評価試験
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2)介護における記録の意義
しつ ていきょう
質の高い介護を提供するためには、介護職は、利用者に関する情報を
は あく
把握する必要があります。介護職は利用者の状態や、利用者への働きか
けとその反応を記録します。
ていきょう じっせん
記録の意義には、よりよい介護サ-ビスの提供とチ-ムケアの実践の
2 つの視点があります。 PART
3
3)介護記録を書くための基本
コミュニケーション技術
①記憶が確実なうちに記録します。
②日付や時刻を正確に記録します。
記入した出来事がいつのことかわかるよう、日付を記録します。
③事実を記録します。
しゅかんてき じ じつ きゃっかんてき じ じつ
事実には、「主観的事実」と「客観的事実」があります。
事 実 内 容
C
しゅかんてき じ じつ ・利用者が見たことや、本人の経験、本人の訴えなど H
主観的事実 A
P
・利用者の発言など T
E
R
きゃっかんてき じ じつ ・介護職等が観察したこと 3
客観的事実 チームのコミュニケーション
・血圧や体温の値、検査のデータなど
● 記録の例 きゃっかんてき じ じつ しゅかんてき じ じつ
客観的事実 主観的事実
日 付 内 容
はいせつ せんこつ ぶ ほっせき
8時の排泄介護時、◯◯さんの仙骨部に1cmの発赤が見ら
2019/7/20 れた。本人に確認したところ、「痛みはない」とのことであっ
かん ご しょく じょくそう
た。看護職に報告し、褥瘡の初期段階であることがわかった。
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